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ポートレート/たんぽぽ

平井利和

販売終了

作品番号
AG-2211AM022
部数
ed.10(ed.2/10から販売可能)
制作年
2022
サイズ
H42.9cm × W35.3cm
その他
Silkscreen on hand-painted paper with gouache
額装あり
※額装込みでのセット販売となります。
作品代 ¥33,000(税込)
額装 ¥6,600(税込)
※額装込みでのセット販売となります。
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コメント Comments

  • 塚田優

    評論家

    イラストレーターが絵を展示し、それを販売することについて私たちは特に疑問を感じることはないし、むしろそうした状況を楽しんでいる人々も大勢いる。しかしこうしたスタイルはアーティストも同様であるし、それは結果的にイラストレーターとアーティストの区別を分かりづらくしている。なぜこのようなことが起こっているかというと、それはイラストレーターたちを専門に扱うギャラリーが一定数あることや、イラストレーター自身もクライアントワークだけでは職業として成立しないという事情が関係している。
    とはいえそのような説明だけでは、イラストレーターが絵を売ることについて現状を追認することにしかなっていないだろう。もちろんこのことに対する回答の出し方は各人それぞれであるのだが、平井利和の打ち出している回答は特に力強いものだといえる。なぜなら平井が描く太い描線で描かれたポートレートにはシルクスクリーンが用いられており、イラストレーションが複製物であるというアイデンティティを展示においても維持しているからである。それは複製とはいえ、シルクスクリーンという現代の印刷物では主流とはいえない技法を使っており、独特のテクスチャーとして作品に存在感を付与している。
    平井は過去に公募「The Choise」に入選経験があり、雑誌『イラストレーション 213号』の入選者コメントにおいて「発達した印刷技術はさらにどこまでいって、またどこまで維持できるのでしょうか?」と問いかけている。平井の制作には、展示のための作品といえどもこうした印刷という複製技術に対する関心が反映されている。
    イラストレーションはどのような技術を介して私たちの目に触れているのだろうか。それは時代を経るにつれどんどん変わっていく。現在では、印刷よりもスマートフォンなどの電子機器を通じてイラストレーションを目にする機会のほうが多いのかもしれない。しかし両者は物質的基盤も色の表現方法も異なっており、そこには隔たりが存在している。平井はそんな時代にあって、あえて「複製としての絵」を制作することで、イラストレーターとしての態度を表明しているのだ。

アーティスト Artist

平井利和

Toshikazu Hirai

平井 利和 (ひらい・としかず)
1983年生 男性
東京造形大学を卒業後、販売促進を主とする広告代理店で食品折込チラシなどを担当。
その後フリーランスのイラストレーターに進路変更し、唐仁原教久氏に師事。

出展される展覧会 Exhibition

2022 . 11 . 11 11 . 13

FabCafe Tokyo, Loftwork COOOP 10

ARToVILLA MARKET

コンセプトは「アートの素敵な衝動買い」
世界規模で加熱する現代アートのマーケット。アートを投機対象と見る側面が大きくなる昨今の環境のなか、日常にアートを楽しむ扉を開く「ARToVILLA」は、衝動買いという行為に着目。いつのまにか、作品に魅了され、作家・作品との運命を感じ、自分のものにしたくなる、そんな一期一会の機会と体験をコンテンツで提供いたします。
「日時]
2022年11月11日(金)~13日(日) 10:00~20:00
「会場]
東京都渋谷区道玄坂1丁目22−7 道玄坂ピア
1F FabCafe Tokyo
10F Loftwork COOOP 10