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2024.12.04
坂本龍一の最大規模の個展から、森山未來が参加するグループ展まで / 編集部が今月、これに行きたい アート備忘録 2024年12月編
Illustration / Nao Sakamoto
たくさんの展覧会やイベントの中から、絶対に行くべきアートスポットを編集部が厳選! 毎月のおすすめをピックアップしてご紹介します。
今月は世界的な音楽家・坂本龍一の日本初となる最大規模の個展が開催。兵庫県では俳優・森山未來も参加する、 阪神・淡路大震災から30年の世界を見つめるグループ展も。
先月紹介のイベントもまだまだ楽しめる!
「坂本龍一|音を視る 時を聴く」(東京都現代美術館・東京)
坂本龍一+高谷史郎《async–immersion 2023》2023年 「AMBIENT KYOTO 2023」展示風景、京都新聞ビル地下1階、2023年 Photo by Satoshi Nagare
音楽家・アーティスト、坂本龍一の大型インスタレーション作品を包括的に紹介する、国内初の最大規模個展が開催。90年代からはマルチメディアを駆使したライブパフォーマンスを展開し、2000年代以降は様々なアーティストとの協働を通して、音を展示空間に立体的に設置する試みを積極的に思考、実践してきた坂本。本展では、生前坂本が同館のために遺した展覧会構想を軸に、未発表の新作と代表作からなる没入型・体感型サウンドインスタレーション作品をダイナミックに構成、展開します。
中谷芙二子《ロンドンフォグ》霧パフォーマンス #03779、2017年「BMW Tate Live Exhibition: Ten Days Six Nights」展示風景、テート・モダン、ロンドン、英国 コラボレーション:田中泯(ダンス)、高谷史郎(照明)、坂本龍一(音楽) 撮影:越田乃梨子
会期:2024年12月21日(土)〜2025年3月30日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F/B2F ほか
住所:東京都江東区三好4-1-1
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「須田悦弘展」(渋谷区立松濤美術館・東京)
須田悦弘 《スズメウリ》 2024年 木に彩色 作家蔵 ©Suda Yoshihiro / Courtesy of Gallery Koyanagi
独学で木彫の技術を磨き、 朴の木で様々な植物の彫刻を制作してきた須田悦弘の、東京都内の美術館では25年ぶりとなる個展。須田によって生み出される植物はすべて実物大で、それらを思いがけない場所にさりげなく置くことで空間と作品が一体となり、独自の世界をつくりあげています。今回は初期作品やドローイング、近年取り組んでいる古美術品の欠損部分を木彫で補う補作の作品等とともに、本展のための新作も公開。白井晟一建築の館内に須田の植物を配することで生まれる相乗効果に期待したい。
須田悦弘《スルメ》1988年 木に彩色 作家蔵 ©Suda Yoshihiro / Courtesy of Gallery Koyanagi
会期:2024年11月30日(土)〜2025年2月2日(日)
会場:渋谷区立松濤美術館
住所:東京都渋谷区松濤2-14-14
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阪神・淡路大震災 企画展「1995 ⇄ 2025 30年目のわたしたち」(兵庫県立美術館・兵庫)
参考:國府理「國府理 水中エンジン redux」(後期展)2017年 アートスペース虹の展示風景 撮影:Tomas Svab
阪神・淡路大震災から30年を迎えるに際し、6組7名のアーティストによるグループ展を開催。 1995年1月17日の震災では、前身となる兵庫県立近代美術館も被災。2002年に震災復興の文化的シンボルとして開館した同館で、今回が初めての特別展会場での自主企画展です。この30年の間にも世界は多くの自然災害や紛争に見舞われてきました。時代に求められる希望とは何なのか。國府理、束芋、田村友一郎、森山未來と梅田哲也、やなぎみわ、米田知子の6組の作品から考えます。
参考:梅田哲也「梅田哲也イン別府『O滞』」2020年 役者:森山未來ほか
会期:2024年12月21日(土)〜2025年3月9日(日)
会場:兵庫県立美術館
住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
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「蜷川実花展 with EiM 光の中で影と踊る」(南城美術館・沖縄)
©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
写真家・映画監督の蜷川実花とクリエイティブチーム・EiMの協働による個展。美しい自然の中に建つ美術館の屋外空間で、蜷川実花の写真作品を展示します。開催にあたり蜷川とEiMは沖縄県の様々な場所を訪れ、地域の自然や風景を撮影。自身初となる水中での撮影にも挑戦しています。中でも、夜咲いて朝には散ってしまう幻想的な植物 “サガリバナ” の写真は、展覧会のタイトル 「光の中で影と踊る」という言葉へとつながっていく重要な作品に。
©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
会期:2024年11月27日(水)〜2025年5月30日(金)
会場:南城美術館
住所:沖縄県南城市知念安座真865
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ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 「Dance Floor as Study Roomーしたたかにたゆたう」(山口情報芸術センター・山口)
展覧会「Dancing Floor as Study Room したたかにたゆたう」のための新作制作の様子
オランダの現代美術を代表するアーティストの一人、ウェンデリン・ファン・オルデンボルフの新作を発表する展覧会。ウェンデリン・ファン・オルデンボルフはこれまで映像作品やインスタレーションを通じて、人種差別、ジェンダー問題、歴史、植民地主義などの支配的言説や権力構造に対峙する作品を発表。本展では山口にゆかりのあるアーティストに焦点を当て制作された新作と、これまでの作品、さらに多様な文化や社会を表す装置として、会場をダンスフロアに見立てたインスタレーションを展開します。
ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ《彼女たちの》(2022年)東京都現代美術館 写真:アーティスト提供
会期:2024年11月30(土)〜2025年3月15日(土)
会場:山口情報芸術センター
住所:山口県山口市中園町7-7
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「KUMA experiment 2024-25 意外とハートフル 」(クマ財団ギャラリー・東京)
メインビジュアル:雨宮 由夏
クマ財団が支援するクリエイター奨学金8期生・45名による成果発表を目的としたグループ展シリーズの第3弾として、展覧会「意外とハートフル」を開催。参加するクリエイターは、建築の新しいかたちを思索する葛谷寧鵬、他者の介入を取り入れた音楽やインスタレーションを生み出す兒島朋笑、漆芸技法を用いた愛情表現をテーマに立体作品を制作する能條玲衣、切断加工を施した継ぎ接ぎの平面作品を作る原田茉琳、自然の持つ様々な創発性を活かしたテクニカル・クリエイティブを行う平井龍之介の5名。
葛谷 寧鵬《振り子は多元にいきをする》2024
会期:2024年11月30日(土)〜12月8日(日)
会場:クマ財団ギャラリー
住所:東京都港区六本木 7-21-24 THE MODULE roppongi 206
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画家・山脇紘資の素顔に 15 の質問で迫る
山脇紘資 新作個展「玄関」(Gallery & Bakery Tokyo8分・東京)
出口/ Coming 1,620×1,303 oil on canvas
動物をモチーフに大きな絵画を制作する画家・山脇紘資の新作個展がスタート。吸い込まれるような動物の瞳や美しい毛並みの表現が特徴で、いわゆる動物画とは似て非なる絵画を描く山脇だが、本展では新鮮な作品を描きたいという思いで新たな作風に挑戦。実は動物の種や情感を表現することにはまったくといっていいほど興味がなく、描きたいのは「そのモチーフの先にあるなにか」だったとのこと。鑑賞者をその先へ誘う存在を総称してつけた「玄関」というタイトルの本展で発表する新たな作品に注目。
玉/ Core 2,273×1,818 oil on canvas
会期:2024年12月7日(土)〜 2025年1月14日(火)
会場:Gallery & Bakery Tokyo8分
住所:東京都中央区京橋1-7-1 TODA BUILDING 1F
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