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2022.07.29
アーティスト 黒岩まゆ 編 / 連載「作家のアイデンティティ」Vol.3
独自の切り口で美術の世界をわかりやすく、かつ楽しく紹介する「アートテラー」として活動する、とに〜さんが、作家のアイデンティティに15問の質問で迫るシリーズ。今回は、独特な色彩と多国籍で不思議な世界観を創作する現代美術家・絵本作家、黒岩まゆさんです。
作家 田島享央己 編 / 連載「作家のアイデンティティ」Vol.2 はこちら!
Q.01 作家を目指したきっかけは?
好きなことしかしていられないし、好きなものしか作りたくない性格。
Q.02 制作中によく視聴しているものは何ですか?
一日中、ニッポン放送・文化放送をポータブルラジオで聴いています。
特に好きなのは「大竹まことのゴールデンラジオ」。
Q.03 アトリエの一番のこだわりは?
工房(作業場)になったり、ギャラリーになったり変幻自在なところ。
![](/assets/%E2%98%8520220714_ARToVILLA_014_selected.jpg)
作品がずらりと展示されている。展示台の下にさまざまな工具が隠されている。
![](/assets/%E2%98%8520220714_ARToVILLA_028_selected.jpg)
黒岩先生が制作した絵本『うちゅうひゃっかてん』のロゴが大きく出迎えてくれる。
Q.04 自慢の制作道具を教えてください
手作りの針山。川原で拾ってきた石で制作。(重いと安定して使いやすい)
![](/assets/%E2%98%8520220714_ARToVILLA_004_selected_2.jpg)
Q.05 制作中にイヤになる瞬間は?
粘土で顔を制作中、表情が決まらないといやになって一気にこわします。
Q.06 作品が完成した時の自分へのご褒美は?
甘いものを食べること。
お団子、焼き芋、おしるこ、チーズケーキ、、、
Q.07 職業病だなぁと思うことは?
街を歩いていても、どんな素材で出来ているか、どうやって展示されているかが気になる。
Q.08 立体作品と平面作品とで決定的に違うことは?
立体は平面に比べて、横もうしろもあるということ。
素材がどこまでも自由であるということ。
![](/assets/%E2%98%8520220714_ARToVILLA_034_selected.jpg)
Q.09 作品に対する感想で、今まで言われて嬉しかった言葉は何ですか?
「やばいですね」「こういう作品を初めて見ます(見たことがないです)」
Q.10 嫉妬してしまう作家や作品は?(物故作家でも現役でも)
京都の三十三間堂の1000体以上の観音像。
インスタレーションとしてとてつもない迫力。
Q.11 青春時代、一番影響を受けたものは何ですか?
学生の頃、古着が好きで原宿などへ通い、様々な色・柄・素材の服を収集していた。
Q.12 好きなお笑いは?(芸人に限らず、ギャグ漫画でもコメディ映画でも可)
ミラクルひかるさんのモノマネ。
自由すぎるデフォルメと完成度の高さに舌を巻く。
Q.13 自分を動物に例えると何ですか?
群れられない羊。
群れない狼と言いたいのですが、そんな強くもないので羊です。
Q.14 あえて選ぶとしたら、個性がもっとも出る身体のパーツってどこだと思いますか?
おでこ。
いつも後ろに束ねているので、おでこが丸出しです。
Q.15 もしも作家になってなかったら、今何になっていたと思いますか?
会社員。デスクワークが出来ないのできっと自営業。
レーサーになってみたいと思う。
![](/assets/%E2%98%8520220714_ARToVILLA_044_selected.jpg)
黒岩さんの作品を初めて目にした時の衝撃は、今でもハッキリと覚えています。思わず、ある言葉が口をつきそうになりましたが、誉め言葉と受け取られない可能性もあるので、急いで飲み込みました。今日は思い切って言います。やばいですね!
独特の表情や造形のユニークさに目が行きがちですが、個人的には、人形たちが身にまとっている個性的なファッションがいつも気になっていました。その着想源の一つに、古着があったのですね。色遣いや柄の雰囲気など、腑に落ちるものがありました。
いつの日か是非、工房にもギャラリーにもなるアトリエをお邪魔してみたいものです。その際には、もちろんお団子や焼き芋を持参しますので。(とに〜談)
information
SIGNS OF A NEW CULTURE vol.7
■2022年8月4日(木)ー8月17日(水)
■Artglorieux GALLERY OF TOKYO
東京都中央区銀座六丁目10番1号 GINZA SIX 5F
時代性を求めた、既存の芸術表現にとらわれない新しいコンセプチュアルな作品は、私達に衝撃を与え想像力を掻き立てる。
また、音楽やファッションと融合し、より身近に感じることができるようになったアートは、ますます複雑化、拡大しながら影響力を増し、単なるブームからカルチャーへと進化している。
こうしたアートカルチャーを担う今人気のアーティストから、今後アートシーンを賑わせるであろうニューウェーブの作品までを集積。
会期中黒岩先生作品を出展します。
くわしくはこちら>>
![](/assets/mayu_kuroiwa_kv.jpg)
ARTIST
![](/assets/%E2%98%8520220714_ARToVILLA_041_selected_2.jpg)
黒岩まゆ
ARTIST
1984年横浜生まれ。平面や立体、インスタレーションなどを手掛ける。様々な手法と独特な色彩から生まれる多国籍で不思議な世界観が魅力。絵本作家としても活動。絵本『うちゅうひゃっかてん』(小学館)
連載企画「作家のアイデンティティ」
黒岩まゆ 編 はこちらから>>
DOORS
![](/assets/toni~.jpg)
アートテラー・とに~
アートテラー
1983年生まれ。元吉本興業のお笑い芸人。 芸人活動の傍ら趣味で書き続けていたアートブログが人気となり、現在は、独自の切り口で美術の世界をわかりやすく、かつ楽しく紹介する「アートテラー」として活動。 美術館での公式トークイベントでのガイドや美術講座の講師、アートツアーの企画運営をはじめ、雑誌連載、ラジオやテレビへの出演など、幅広く活動中。 アートブログ https://ameblo.jp/artony/ 《主な著書》 『ようこそ!西洋絵画の流れがラクラク頭に入る美術館へ』(誠文堂新光社) 『こども国宝びっくりずかん』(小学館)
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