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ESSAY
2025.12.10
現代アーティストのこの1作〈音楽編〉 / 長島有里枝、DIEGO、米澤柊、村山悟郎
Illustration / Hiroyuki Ohashi
音楽を聴くと、身体が自然と動き出し、リズムに乗りたくなる。ふとした瞬間に耳にした曲が、離れなくなることもある。
そんな音楽には、何気ない風景や思考を、まったく新しいかたちへと変えてしまう力がある。
現代アーティストたちに「この1作」を選んでもらい、その音にまつわる記憶や思いを綴ってもらった。彼らの選んだ一曲には、どんな景色が響いているのだろうか。
現代アーティストのこの1作〈映画編〉はこちら!
・長島有里枝 選 / Stevie Wonder「Don't You Worry 'Bout A Thing」(1973)
・DIEGO 選 / Underworld「Born Slippy(Nuxx)」(1995)
・米澤柊 選 / livetune feat. 初音ミク「Tell Your World」(2013)
・村山悟郎 選 / Aphex Twin 「Windowlicker」(1999)
長島有里枝さんが選ぶ1作
Stevie Wonder「Don't You Worry 'Bout A Thing」(1973)
シンガーソングライター、スティーヴィー・ワンダーが1973年に発表したアルバム『Innervisions』に収録された楽曲。前向きなメッセージと軽快なリズムで、多くのミュージシャンにカバーされ、今も歌い継がれている。
19歳のとき、クラブでDJがプレイしているのを聞いて一耳惚れ。後日、『Innervisions』というアルバムに辿り着き、それ以降はMarvin GayeやOtis Reddingのようなアーティストにも触手を伸ばしてきた。
1980年代、中学生のわたしが出会ったスティーヴィーは「I just Called to Say I Love You」というベタなラブソングを流行らせた翌年、「Part Time Lover」という不倫の歌をヒットさせていた。だから、彼のことはずっとミスター・ショービズ、軽くて特に意味がなくて耳心地のいい曲を量産できる有名なポップシンガーだと思っていた。
「Don't You Worry ’Bout A Thing」から受けた影響は計り知れない。具体的にこう、というエピソードはないが、身体の隅々から精神にまで、深くこの曲が行き渡っているのを感じる。
この曲はとても美しい。ピアノの旋律、裏取りのリズム、早口でダミ声の語りが力強く弾むイントロから一転して、優しい歌声と表でリズムを刻むパーカッション、ピアノのメロディーに移り変わる。短い曲のなかで何度も音とリズムの印象が転換する様子は、まるで人生そのものだ。長距離列車の窓外の景色を、ぼんやり眺めるような心地よさもある。

(文・長島有里枝)
Q1:この1曲を選定する際に、他に思い浮かんだ曲はありますか?
Public Enemy 「Fight the Power」
Bikini Kill 「This is Not A Test」
TLC 「Sumthin' Wicked This Way Comes」
Q2:最近よく聴いている曲はありますか?
ロンドン交響楽団 ベートーヴェン 交響曲第7番 イ長調 作品92/第2楽章:アレグレット
Q3:好きなアルバムは?
A Tribe called quest 『Midnight Marauders』
Pixies 『Doolittle』
Quater to Africa 『THE LAYBACK』
John Batiste 『Chronology Of A Dream』
L7 『Hungry for Stink』
My Bloody Valentine 『Loveless』
and more....
長島有里枝
武蔵野美術大学在学中に家族とのポートレイトで注目を集めて以降、写真を通して家族や社会の関係性を探る作品を発表してきた。近年はキュレーションやパフォーマンスなど活動の幅を広げ、MAHO KUBOTA GALLERYでの個展「ガレージセール」では、写真・ドローイング・彫刻を交えた新作を展開している。
個展「ガレージセール」の展示写真より
DIEGOも参加するSIDE COREのインタビューはこちら
DIEGOさんが選ぶ1作
Underworld「Born Slippy(Nuxx)」(1995)
イギリスのテクノユニットUnderworldの代表曲。映画『トレインスポッティング』のエンディングテーマとして広く知られるようになった。
たしか古瀬君と仲良くなったのは高校2年生の夏休み。当時、田舎の町でする事もなく親友の拓也と毎日のようにコンビニの駐車場でダラダラと過ごしていた。日々、何を話していたかは何も覚えていない。。。
ある時、だれかの噂で1つ年上の先輩の古瀬君が「ウイニングイレブン」(PS1のサッカーゲーム)の最新作を持っていると聞きつけた。同じ学区で年齢も近かったためなんとなく古瀬君の住んでいるエリアは知っていたので、すぐにコンビニ近くのニュータウンにある自宅に突撃した。とはいえ特に仲が良かった訳ではなかったので急な訪問に驚きと勘ぐりを感じた。玄関前で突然来た理由などを説明しつつ、家の中から爆音で流れている聴いた事がない速さとズンズンとくるベース音の曲に驚いた。というかうるさくて古瀬君の声も聞きづらい。
「この曲何?」
「Underworldだよ! テクノだよ!」
ここはクラブの中ではなく、何もない田舎町のニュータウンにある古瀬君の家。僕はこの時人生で初めてテクノという音楽を知って頭の中がグラグラしたのを覚えている。
古瀬君の部屋にはストリートブランドの洋服が沢山あり、初めてMacBookにも触った。家の中でもきちんとした服を着て帽子もかぶっていて(そういえば古瀬君の部屋着は見た事ない!)、いつもファッションや音楽の話をしてくれた。
家に行く頻度が増えるにつれ、日に日に部屋で流れる音楽の音量も上がっていった。
一緒に北九州や福岡に服を買いに行くようになったし、初めて地元のクラブにも一緒に行った。気づけばターンテーブルを手に入れた古瀬君はクラブでDJもするようになっていた。
1番の思い出は一緒にグラフィティを始めた日。ホームセンターにスプレーを買いに行って古瀬君の家でタグネームを一緒に考えていた。古瀬君は「今が全てだからNOWにする!」といきなり自分の部屋の壁に“NOW”と大きくスローアップを描いた。当時はタグネームの事より家の中の壁にスプレーで絵を描いた事に衝撃を受けた。たぶんこの瞬間から僕の音楽やファッション、アートなどのカルチャーへの興味は広がっていき今がある。
そんな古瀬君が今年の春にパートナーの仕事の転勤にあやかって東京に引っ越してきた。今も変わらず今を生きる古瀬君の40歳からの上京物語が始まった、、、。

(文・DIEGO)
Q1:この1曲を選定する際に、他に思い浮かんだ曲はありますか?
The Neptunes 「Frontin' (feat. JAY-Z)」
Q2:最近よく聴いている曲はありますか?
友達の古瀬君にもらったカセットに入っていた
The Isley Brothers 「The Highways of My Life 」
Q3:最近見て印象に残っているライブ(DJプレイも可)はありますか?
金沢21世紀美術館の地下シアターで細野晃太朗が企画したPRESEN TATION - VOL.0でのMasayoshi Suzukiのライブ。
DIEGO
東京を拠点に活動。街で何気なく目にするモノをユーモラスに擬人化し、抽象絵画として描くアーティスト。 SIDE COREのメンバーとして展覧会企画や制作を精力的に行う。2025年6月の個展「WRITER IN THE DARK」では、「現場と展示空間」「感覚と記録」をテーマに制作を展開した。

個展「WRITER IN THE DARK」の様子。Photo: Kohei Omachi (W)
米澤柊と国立科学博物館をめぐる記事はこちら!
米澤柊さんが選ぶ1作
livetune feat. 初音ミク「Tell Your World」(2013)
ボーカロイドやアニメソングを数多く手がけるトラックメイカー・kzによるソロプロジェクト、livetune。初音ミクをフィーチャーした代表的な一曲。
この曲と出会ったのは、実家のテレビでした。その頃は震災の年で、アナログテレビがデジタルテレビに変わっていて、なんとなく画面を眺めていると聞いたこのない声のような音と音楽が聞こえてきました。それは、『Google Chrome : Hatsune Miku (初音ミク)』のCMでした。
青緑のツインテールのキャラクター・初音ミクが踊っていたり、そのキャラクターの絵を誰かが描いたり、コスプレをする人が現れたり、次々に映像が移り変わっていきます。
「ふと口ずさんだフレーズを掴まえて
胸に秘めた言葉乗せ空に解き放つの
君に伝えたいことが
君に届けたいことが
たくさんの点は線になって
全て繋げてく どこにだって」
出典:livetune feat. 初音ミク「Tell Your World」より
1つの創作から別の新しい創作が生まれ、インターネット上でカーソル(もしくは初音ミク)の身体を借りた人々の表現が広がっていくこと、日本・海外の人、多種多様な人々がそのキャラクターを愛していることがわかった瞬間、鳥肌が立って、涙が目に溜まったのを覚えています。1つを愛することで、多数の他人と繋がることになるのは本当にすごいことだと思いました。
私の家にはインターネットはありませんでしたが、この曲は通信によって子供の私の目にとまりました。きっとこの匿名的で機械的で、でもなんだか明るくて気持ちが良い初音ミクの声が、どこかの誰か / 目の前の相手との距離をなくしたような関係性に希望が持てるような、そんな可能性を感じたのだと思います。

(文・米澤柊)
Q1:この1曲を選定する際に、他に思い浮かんだ曲はありますか?
まん腹「都わすれ」
パソコン音楽クラブ「透明な青」
Kazumichi komatsu 「Umi Ga Kikoeru」
KAIRUI「海の名前」
Puhyuneko「Present」
青葉市子「Windswept Adan」
Q2:最近よく聴いている曲はありますか?
最近だと、芳川ヨシノさんの「PRNG」という曲の2025年バージョンです。最近ジャケを描かせていただいたものがリリースされ、とても音楽が気持ちよくて何度も聴いてしまっています。
Q3:最近見て印象に残っているライブ(DJプレイも可)はありますか?
最近ではないですが、涌井智仁さんのノイズパフォーマンスがとても良かったです。
Q4:好きなアルバムは?
Komatsu kazumichi「Emboss Star」
荒井優作「A Two」
Q5:好きなアーティストは?
たくさんいて、本当に書ききれないです・・
imoutoidさん、puhyunekoさん、長谷川白紙さん、青葉市子さん、しろねこ堂さん、ゆうべの星さん、ultrademonさん、komatsukazumichiさん、荒井優作さん、堀池ゆめぁさん、大森靖子さん、舐達磨さん、KAIRUIさん、穂ノ佳さん・・・・もっともっといます。
米澤柊
アーティストでアニメーター。現在のデジタルアニメーションにおけるキャラクターの身体性と、現実空間の生き物が持っている心の身体性と感情について、またそれらアニメーションが生きる空間の空気を制作している。

個展「泳ぐ目たち」より
村山悟郎がテクノ愛を語るインタビューはこちら!
村山悟郎さんが選ぶ1作
Aphex Twin 「Windowlicker」(1999)
イギリスのミュージシャン、エイフェックス・ツインによる楽曲。 エレクトロニカやIDMを代表するレーベル、WARP RECORDSからリリースされた。
Aphex Twinはイギリスを拠点に活躍するテクノ界を代表する存在で、僕が中学生のときから聴いている一番好きなミュージシャンです。この曲は彼が手掛けた最もコマーシャルな作品で、1999年リリースですから、僕が16歳、高校一年生のときです。悪趣味で奇怪なジャケットやPVもそうですが、頭のなかに棲みついて離れない不気味なベースラインにすっかり脳をおかされてしまいました。中毒になって、毎日通学時に自転車をこぎながら聴いていたのをよく覚えています。
中学時代に僕は兄の影響でテクノを聴き始めました。歌物を主流としたPOPミュージックに慣れ親しんでいた自分にとっては、抽象的なインストのテクノがとても新鮮だったのです。初めのころ僕は様々なアーティストのアルバムから好きな曲を選んでMDにまとめていて、一緒くたに聴いていたのですが、次第に音色や楽曲構成に強い作家性を感じるようになったアーティストがいました。それがAphex Twinだったというわけです。彼は歌声という音楽にとって最も固有性のある素材を用いずに、また生演奏でもなく、電子楽器を用いて類い稀なるオリジナリティを表現しています。
Aphex Twinの楽曲構成にはリズムとメロディそれぞれに特徴をあげることができます。「マイクロチューニング」と「ドリルンベース」と呼ばれる独自の手法です。シンセサイザーに標準化されている平均律を改造し、独自の音律をつくって作曲するマイクロチューニングを1994年頃から展開しています。また、サンプラーのテクニックだったブレイクビーツやドラムンベースを発展させ、編集にPCを全面的に導入して変則的な高速ビートを1996年に発表し、後にドリルンベースと呼ばれました。このような独自の技法が結実し、コマーシャルな音楽チャートを挑発するようにリリースされたのが 「Windowlicker」 でした。僕が彼への関心を決定的にしたのも、この一曲です。
そのあと、高校2年生のとき、フジロックにAphex Twinが来日したので、彼のDJプレイを聴くために僕は一人で向かいました。そのとき、オープニングトラックでかかった「Phlange Phace」には、雷に撃たれたような衝撃を受けて、そこで何かに目醒めてしまいました。それが今のような表現活動をはじめるきっかけであり、僕の人生は、そこから動きはじめました。

(文・村山悟郎)
Q1:この1曲を選定する際に、他に思い浮かんだ曲はありますか?
Aphex Twin "Phlange Phace" (1992. R&S RECORDS)高校2年生のとき、フジロックにRichard D James a.k.a. Aphex TwinのDJプレイを聴くために一人で行きました。そのときのオープニングトラックがこの曲です。雷に撃たれたような衝撃で、そこで何かに目覚め、今のような表現活動をはじめることになりました。
Q2:最近よく聴いている曲はありますか?
最近は単著(『東大「芸術制作論」講義』フィルムアート社)を刊行するため原稿執筆や編集作業に追われており、あるアルバムをエンドレスリピートしています(ですからQ4も兼ねた回答です)。これもAphex Twin の 『Syro』(2014. WARP RECORDS・グラミー賞「最優秀ダンス/エレクトロニック・アルバム」受賞作)というアルバムです。リリースされた当時、僕は博士論文を書いていて、そのときから執筆のときはこのアルバムを聴くのがルーティンになっています。
Q3:最近見て印象に残っているライブ(DJプレイも可)はありますか?
2024年夏に行ったTheo ParrishのDJプレイです。人生で初めてクラブに行ったのはTheo Parrishでした。場所は西麻布Yellowという伝説の箱で、いまだにあそこの雰囲気やサウンドシステムを超えるスペースと出会えていません。
2024.08.02 (Fri) Theo Parrish @LIQUIDROOM, Tokyo | A Hundred Birds Production
Q4:好きなアルバムは?
Q2に同じです。
Q5:好きなアーティストは?
Aphex Twinです笑。彼が同時代の少し先に居てくれて本当に良かったです。
村山悟郎
絵画を基軸に、生命システムや科学哲学を背景とした創造行為の時間性を探るアーティスト。代表作「織物絵画」に見られる自己組織的プロセスを探求し、近年は科学者との協働でAIと人間の感性理解をテーマに制作。東京大学特任研究員、武蔵野美術大学などで非常勤講師を務める。

個展『制作知のアブダクション』より
Information
〈長島有里枝〉
TOKYO ART BOOK FAIR 2025 Talk Event「雑誌はアートブックに接続できるのか」
長島有里枝 × NEUTRAL COLORS
■会期
12月14日(日)11:30~12:30(受付開始時間 11:15)
■会場
東京都現代美術館 EVENT SPACE(1F ミュージアムショップ横)
■料金
無料(要当日有効のTABF入場券)
※11月20日(木)12:00よりTABF入場券を販売開始いたします。そちらのご予約も必須となりますのでご注意ください。
〈DIEGO〉
SIDE CORE
Living road, Living space /生きている道、生きるための場所
■会期
2025年10月18日(土)~2026年3月15日(日)
■会場
金沢21世紀美術館
■料金
一般1,200円ほか
詳細はこちら
〈村山悟郎〉
『東大「芸術制作論」講義 手を動かし知をつかむ』(フィルムアート社)
本書でもAphex Twinの作曲手法について詳しく論じています。
■発売日
2025年12月4日
■価格
2,600円+税
ARTIST

長島有里枝
アーティスト
東京都生まれ。武蔵野美術大学在学中に家族とのポートレイトで、公募展「アーバナート#2」パルコ賞の受賞を経てデビュー。カリフォルニア芸術大学MFA、武蔵大学人文科学研究科博士前期課程修了。写真集『PASTIME PARADISE』で第26回木村伊兵衛写真賞受賞。短編集『背中の記憶』で第26回講談社エッセイ賞受賞。第36回写真の町東川賞国内作家賞受賞。アーティスト、写真家、文筆家、大学講師など多方面で活躍。主な個展に「そしてひとつまみの皮肉と、愛を少々。」(東京都写真美術館、2017年)。2021年には金沢21世紀美術館で「ぎこちない会話への対応策̶ ─第三波フェミニズムの視点で─」展のキュレーションを務めた。主な写真集に『empty white room』(リトルモア、1995年)、『家族』(光琳社出版、1998年)、『not six』(スイッチパブリッシング、2004年)、『SWISS』(赤々舎、2010年)、『5 Comes After 6』(マッチアンドカンパニー、2014年)、『Self-Portraits』(DASHWOOD BOOKS、2020年)など。主な著作に、2022年に日本写真協会学芸賞を受賞した『「僕ら」の「女の子写真」から私たちのガーリーフォトへ』(大福書林、2020年)などがある。 撮影=志田彩香
ARTIST

DIEGO
アーティスト
1986年生まれ、東京を拠点に活動。街で普段何気なく目にするモノをユーモラスに擬人化したキャラクターを抽象絵画として描く。 DIEGOのもたらす「脱臼したストリート表現」は、 絵画や壁画というビジュアルアートから、街中のグラフィティ、コンセプチュアルアートまで活動の幅を広げている。近年はコレクティブ SIDE COREの一員として展覧会の企画や作品発表を精力的に行う他、自身が主催する壁画プログラムにおいても世界各国のアーティストたちの壁画制作のディレクションを行っている。
ARTIST

米澤柊
アニメーター/アーティスト
東京生まれ。アーティスト、アニメーター。現在のデジタルアニメーションにおけるキャラクターの身体性と、現実空間の生き物が持っている心の身体性と感情について、またそれらアニメーションが生きる空間の空気を制作している。主な個展に「名無しの肢体」(トーキョーアーツアンドスペース本郷[OPEN SITE7]、2022)、「エマージェンシーズ! 041《劇場版: オバケのB′》」(NTT インターコミュニケーション・センター、東京、2022)、参加企画展に「惑星ザムザ」(小高製本工業跡地、東京、2022)、「ATAMI ART GRANT」(熱海市街地、静岡、2021)、「Happy Birth」(PARCO MUSEUM TOKYO、東京、2023)など。また、主な共同制作としてMV「Nitecore - Heartbeat」(ディレクション:ファンタジスタ歌磨呂)や、東京スカパラダイスオーケストラのMV「会いたいね。゚(゚ ́ω`゚)゚。feat.⻑谷川白紙」のアニメーション作画、KAIRUIによるシングル「海の名前」のアートワーク制作など。
ARTIST

村山悟郎
アーティスト
1983年、東京生まれ、在住。博士(美術)。東京大学特任研究員。絵画を学び、生命システムや科学哲学を理論的背景として、人間の制作行為(ポイエーシス)の時間性や創発性を探求している。代表作「織物絵画」に見られるように、自己組織的なプロセスやパターンを、絵画やドローイングをとおして表現している。また近年は科学者とのコラボレーションによって、AIのパターン認識/生成や、人間の AIにたいする感性的理解を探るなど、表現領域を拡張しつづけている。2010年、shiseido art egg賞を受賞。2010-11年、ロンドン芸術大学チェルシーカレッジ MAファインアートコース(交換留学)、2015年、東京芸術大学美術研究科博士後期課程美術専攻油画(壁画)研究領域修了。2015-17年、文化庁新進芸術家海外研修員としてウィーンにて滞在制作(ウィーン大学間文化哲学研究室客員研究員)。2024年に東京大学比較文学比較文化で客員准教授を務め、現在は武蔵野美術大学映像学科および東北芸術工科大学大学院で非常勤講師を務めている。
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