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INTERVIEW

2022.07.29

芸術祭で、美術館とは異なる新鮮なアート体験を /「祭り、ふたたび」前田エマ×小林沙友里

Text / Asuka Ochi
Illustration / Thimoko Horiguchi
Edit / Emi Fukushima

それぞれの地域が持つ豊かな自然資源や風土と、気鋭のアーティストたちによる芸術表現をかけ合わせた祭典が「芸術祭」。
「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」や「瀬戸内国際芸術祭」などはよく知られていますが、2010年代以降、新たな表現の場として、あるいは地域おこしの一環として、毎年全国各地で多様な個性を持った芸術祭が盛んに繰り広げられています。

見知らぬ地を訪れ、地図を片手に作品を巡るのは、いわゆる美術館でのアート鑑賞とはまた違う特別な体験。これに魅了され、各地へと頻繁に足を運んでいるのが、アート好きとしても知られるモデルの前田エマさんと、アート分野のメディアや芸術祭の広報活動にも携わるライターの小林沙友里さんです。“通”の2人だからこそ知っている、芸術祭を楽しむための6つのポイントを聞いてみました。

 

アートが引き出すのは、土地の新たな表情。

前田エマ:両親が美術関係の仕事をしているので、小学生の頃から​​“おでかけ”といえばアートスポットでした。休みの度に美術館を訪れたり、地方へ行って芸術祭巡りをしたり。最初に体験したのは、2000年にスタートした「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ(*1)」の第1回だったと思います。当時は小学2年生だったので、アートを見るというよりも、山のなかで駆け回っていた記憶の方が強いですが……(笑)。私は田舎がなく、定期的に地方に通うことがないので、芸術祭に定期的に通うことが、そういう意味での拠り所にもなっています。

小林沙友里:私が芸術祭に本格的に目覚めたのは、2009年に大分・別府でやっていた「混浴温泉世界(*2)」がきっかけでした。母の実家に近い別府には毎年のように行っていましたが、そこにアートがあることによって、見ているはずの風景から全く別の世界が立ち上がるような強烈な体験をし、芸術祭ってこんなにすごいんだなと感じました。アートが知った気になっていた場所を違って見せてくれる、アートを介して別の世界と出会えるのは、特別な体験ですね。

前田:その土地や生活から感じた魅力を、アーティストたちも表現しようとしていますよね。そういう作品を見られるのも醍醐味かなと思います。

小林:私がガイドブックや記録集の制作などで関わっている「リボーンアート・フェスティバル(*3)」でも、被災地という土地の場所性を、アーティストが媒介になって伝えていると感じます。もちろんそれだけではなく、作家性も現れるんですが。同じ作家の作品を東京で見るのとでは、やっぱり違うなと。普段、気付けないようなことが見えやすくなる側面も芸術祭にはありますね。

前田:作品と素直に対峙できるのかもしれませんね。地方で開かれている芸術祭では、その土地に暮らす人々の想いも、アーティストの作品を通して感じられます。この場所の魅力を伝えたいとか、次の世代に何かを残したいとか……。しかも、こんなにも多くの大小さまざまな芸術祭があるのは日本くらいですよね。

*1......大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ
新潟県・越後妻有の里山を舞台に、2000年から3年に1度開催される芸術祭。総合ディレクターは、アートディレクターの北川フラム。2022年は、4月29日(金)から 11月13日(日)までの開催。https://www.echigo-tsumari.jp/

*2......混浴温泉世界
2009年以降3年に1回、大分県別府市で開催され、2015年に完結。国籍も様々なアーティストが別府温泉に滞在しながら制作した新作を発表した。後継企画に個展形式の「in BEPPU」がある。https://www.beppuproject.com/

*3......リボーンアート・フェスティバル
石巻市長と音楽家の小林武史が実行委員長となり、2016年のプレイベント翌年の2017年に第一回がスタート。アート、音楽、食の3つを柱に、展示のほかライブなどのイベントも開催。2022年は8月20日(土)から10月2日(日)まで。https://www.reborn-art-fes.jp/

 

ポイント1
推しのアーティストを決めて、追いかける。

小林:これまで印象に残っている作品はたくさんありますが、パッと思いつくのは「大地の芸術祭」での現代アートチーム 目の作品『repetitive objects』ですね。無人駅の近くに全く同じに見える岩が2つ並んでいて、自然界ではありえないことですが、昔からそこにあったようにも感じられるリアルさがある。これは現実なのだろうかと疑いたくなってしまいます。こういう一見わかりにくい作品に出会うと、能動的に探りながら体験するから、とても強く残るんです。

前田:地図を片手に、作品を探して迷うのも面白いですよね。現代って、あまり迷う機会がない。
 
小林:そうそう。迷うって、大事ですよね。

前田:目はいろいろな芸術祭に参加しているので、彼らの作品を追うだけでも楽しめると思います。今回はこういう手で来たのか! とか、これは前と同じシリーズだけれどモチーフが違う! とか。推しのアーティストやグループを見つけて追いかけるのも楽しいですね。

小林:推しと言えば、山内祥太さんの作品も私は好きです。現実と非現実、アナログとデジタルを行き来するような作品があるんですが、その振れ幅が地方という場所だとより大きく際立って感じられたりして。

前田:南条嘉毅さんも、その土地のものや文化を引き出しに、そこに存在するものたちを別の視点で見せてくれるので面白いですよ。「奥能登国際芸術祭(*4)」では、もともと映画館だった場所で、そこに人がいた痕跡を光や音を使って体験させるインスタレーションをつくっていました。南条さんの初期の作品も、いろいろな土地の土を使って絵を描いていたので、土地のものを使うという点では自然な流れなのかも。

小林:島袋道浩さんも、よく芸術祭に参加するアーティストで、推しとしてオススメです。「リボーン」で発表した『白い道』では、神聖な島を望む使われなくなった遊歩道を整備して白い石を撒いて復活させるという作品で、その先にある奇跡的な光景に出会わせてくれます。また「ALTERNATIVE KYOTO(*5)」では、京都市の南の八幡市というスクラップ工場が多いエリアの神社の境内に、コンクリートの瓦礫を使った美しい石庭をつくった。考えは深いけれどもアウトプットはシンプルで、だから強い。その強さがそれぞれの地域でより際立っていると思います。

*4......奥能登国際芸術祭
能登半島の最先端にあり、三方を海に囲まれた奥能登・珠洲市を舞台に開催される芸術祭。2017年にスタート。次回開催は2023年。総合ディレクターは北川フラム。https://oku-noto.jp/

*5......ALTERNATIVE KYOTO
北部の「海の京都」、中部の「森の京都」、南部の「お茶の京都(府南部)」エリアの自然や文化を題材としたアートプロジェクトとして、2019年にスタート。毎年開催。2022年は、9月9日(金)から11月20日(日)まで。https://2022.alternative-kyoto.jp/

 

ポイント2
同じ作品を、時間帯や季節違いで楽しむ。

小林:もうひとつ、芸術祭には同じところを再訪する楽しみもありますね。「大地の芸術祭」は春から夏までやっているし、「瀬戸内芸術祭(*6)」も春夏秋と季節をまたいでいるので、一年のうちに何度か行ってみるのもいいと思います。何年も通うことで、自分の成長とともに、違う体験をすることもできますね。

前田:人生の中で、自分の感受性ってどんどん変わるので、同じ作品を何度見ても、また違う発見があるんですよね。廃校を利用したクリスチャン・ボルタンスキーの『最後の教室』は、小さい頃はお化け屋敷のようで怖いとしか思わなかったけれど、何度も行くことで今では“安心する場所”という感覚になりました。芸術祭では自然のなかに展示されている作品も多く、行く時間や季節によっても、作品が全然違う見え方をします。「大地の芸術祭」に展示されているイリヤ&エミリア・カバコフ(*7)の『手をたずさえる塔』も、いろいろな時間に楽しんでみたい作品のひとつです。

小林:直島の〈ヴァレーギャラリー〉と〈杉本博司ギャラリー 時の回廊〉(*8)も、自然のなかにあって、天気や時間帯によって違う見方ができるのが良かったです。「奥能登国際芸術祭」のラックス・メディア・コレクティブ(*9)の『うつしみ』など、夜に浮かび上がる光の作品もありますね。

前田:私が〈ヴァレーギャラリー〉に行った時は雨上がりだったのですが、作品に雨の滴がついてキラキラしていて、これはこれで美しいなと思いました。「いちはらアート×ミックス(*10)」のレオニート・チシコフの『7つの月を探す旅』も、駅のベンチに宇宙飛行士が座っている作品ですが、朝と夜で全く見え方が違って面白かったです。

*6......瀬戸内国際芸術祭
3年に1度、瀬戸内海の12の島と2つの港を舞台に開催される現代アートの祭典。2022年は4月14日にスタート。夏は8月5日(金)から9月4日(日)、秋は9月29日(木)から11月6日(日)。https://setouchi-artfest.jp/

*7......イリヤ&エミリア・カバコフ
ともに旧ソビエト連邦(現ウクライナ)生まれ、ニューヨーク在住。ソ連政権下のモスクワで非公認芸術家として作品を発表。2021年に制作した『手をたずさえる塔』は、民族・宗教・文化を超えたつながり、平和・尊敬・対話・共生を象徴。その時々で色が変わる。

*8......ヴァレーギャラリー、杉本博司ギャラリー 時の回廊
2022年に開館30周年を迎える、香川県・直島町の〈ベネッセアートサイト直島〉内にオープン。半野外の〈ヴァレーギャラリー〉には草間彌生と小沢剛の作品を、〈杉本博司ギャラリー 時の回廊〉には、杉本博司の作品群を内外に展示。どちらも建築家の安藤忠雄が設計を手がけている。

*9......ラックス・メディア・コレクティブ
インド・ニューデリーを拠点に活動。『うつしみ』は、旧・のと鉄道上戸駅の駅舎の上に浮遊するようにつくられた建屋。夜になると光のシルエットが浮かび上がる。

*10......いちはらアート×ミックス
千葉県市原市の里山を舞台に、2014年より3年に1度開催。総合ディレクターは北川フラム。アートを媒介に多様な人々がミックスすることにより、継続的な地域活性化の礎を築く。https://ichihara-artmix.jp/

 

ポイント3
地域の人に、ポジティブな感動を伝える。

前田:実は今年、「MIND TRAIL(*11)」に参加するんです。私が参加する曽爾エリアは、5時間弱歩くコース。最初は「ぎょへ〜!そんなに歩くのか……」と思っていたのですが、景色が本当に美しくて最高に楽しくて。ぜんぜん毛色の違う山々が、ひとつの地域にあるんですよね。芸術祭にアーティストやボランティアとして関わると、魅力的な側面だけでなく、地域の人と関わることの難しさなども思い知らされますし、どれだけ辛抱強く真摯に伝え続けることが大切なのかを感じます。

小林:地域の人全員が芸術祭に賛成しているとも限らないので、話し合っていかなければならないこともありますよね。私は自分が好きな芸術祭をネガティブに捉えられないように、地域の人にポジティブに思ってもらいたくて、感動を伝えたりしています。

前田:芸術祭を続けるためには、ファンの力も必要ですよね。ごみを捨てないとか、観覧時間を守るとか、そういった基本的なことはもちろんですが、挨拶をするとか、感動した想いを伝えるとか、そういう交流も大きな力になると思います。

小林:以前、「大地の芸術祭」で地元の方に大きなタッパーに入ったきゅうりの浅漬けをもらったのが感動的に美味しかったり、炎天下に「瀬戸内国際芸術祭」で坂を登り切ったところでしそジュースをもらったり、「国東半島芸術祭(*12)」では餅を振る舞ってもらったり、人や食との出会いも、時にアートに負けず劣らず鮮烈な記憶として残ることがあります。

前田:その土地の人と話したりする体験も嬉しいですよね。ただの観光ではなかなか共通の話題や、キッカケがないですよね。

*11......MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館
吉野、天川、曽爾エリアを数時間かけて歩きながら、奈良県南部東部の奥大和の雄大な自然を、アートを通じて体感する芸術祭。クリエイティブディレクターの齋藤精一をプロデューサー に、2020年にスタート。2022年は9月17日(土)から11月13日まで。https://mindtrail.okuyamato.jp/

*12......国東半島芸術祭
大分県国東半島を舞台に「旅としての芸術祭」を提案すべく、2014年に開催。パフォーマンスやレジデンスなども行われた。いまも土地と結びついた魅力的な作品が残されている。https://www.beppuproject.com/a/16_3kunisaki-map_JPN.pdf

 

ポイント4
計画通りに行かないことも醍醐味、寄り道も楽しむ。

小林:芸術祭については、事前にインターネットなどで得られる情報ももちろんありますが、その場所に行ってみないとわからないことも多いですよね。

前田:特に、広さの感覚を捉えるのは難しいと思います。事前に計画を立てることはすごく大事ですが、それ通りに行かなくても落ち込まない方がいいかも。大きな芸術祭でも、駅の周辺だけとか、一部エリアを決めて見るのもいいですし、たくさん時間がなくて見られないから行ってもムダだ! というふうに思わなくてもいいんです。

小林:私もすごく詰め込みがちなんですが、計画通り回れなくてもそれはそれ、という気持ちは大事かもしれないですね。道に迷うことや寄り道したりすることによる出会いもありますし。現地で紙の地図をもらってから、一気にわかることが増えるのは、旅と同じ。どう動くかはなんとなく考えて行ったとしても、現地で人に聞いたりしながら詰める作業が大切になってきますね。

 

ポイント5
脱ぎ履きしやすい靴など、事前の装備は大切。

小林:ほかに大切なことと言えば、装備ですね。いろいろな場所に作品があるので、どこにでも行ける動きやすい服装はマストです。

前田:空き家など靴を脱いで上がって見る作品も多いから、脱ぎ履きしやすい靴がオススメ。都会にはいない虫も多いので、足首を刺されないように、靴下もきちんと履いておいた方がいいと思います。

小林:虫除け、日焼け止め、帽子も必須ですね。加えて「MIND TRAIL」のように、きちんとした山の装備をして行った方がいいところもあります。

前田:「MIND TRAIL」は綱を頼りに渓谷を進むところもあるので、サンダルはNG! 太陽や虫から肌を守るべく、露出もなるべく控えてとにかく全身で楽しめるように準備するのがいいですね。

小林:せっかく芸術祭に行っても、服装でためらってしまうのはもったいないです。

 

ポイント6
アートから広がる、異分野のカルチャーに触れる。

小林:初めて芸術祭に行くなら、まずは「大地の芸術祭」と「瀬戸内芸術祭」。作品数も多くて、充実感があります。都市型なら、「あいち2022(*13)」も。

前田:「大地の芸術祭」と「瀬戸内芸術祭」は、歴史があるので厚みが違う。「あいち」のような都市型も、また違う良さがありますね。都市型では「横浜トリエンナーレ(*14)」や「東京ビエンナーレ(*15)」なども行きやすいですね。若手アーティストを支援している横浜や、芸術大学の多い京都の芸術祭も面白いです。

小林:そしてやはり「リボーンアート・フェスティバル」。アートだけではなく、音楽や食も含めた三本柱のフェスなのも入りやすいかも。食もクリエイティブですごく充実しています。

前田:美味しいですよねー。私も感動しました。そういえば「大地の芸術祭」の、『上郷クローブ座レストラン』というミュージカルのような演劇仕立てのレストランが楽しいです。どの芸術祭も、地域にまつわるイベントやワークショップなんかをその都度開催しているので、音楽やパフォーマンスなどの異分野に触れるのもいいと思います。

小林:質の高い現代美術を展示する「岡山芸術交流(*16)」は、「瀬戸内芸術祭」とセットでぜひ。

前田:「岡山芸術交流」は、距離感もいいですよね。街中なので歩いてまわれる。有名どころの現代アーティストを集めているから、満足感が大きかったです。

*13.....あいち2022
名古屋市の愛知芸術文化センターを中心に開催される、都市型の芸術祭。2010年から3年に1度開催。現代美術、パフォーミングアーツ、ラーニング・プログラムなど、ジャンルを横断した展示が行われる。2022年は7月30日(土)から10月10日(月)まで。

*14......横浜トリエンナーレ
2001年から3年に1度、横浜で開催。毎回異なるディレクターが任命されて行われる。次回2023年のアーティスティック・ディレクターは、北京を拠点とするキュレーターのリウ・ディン(刘鼎)とキャロル・インホワ・ルー(盧迎華)。http://www.yokohamatriennale.jp/

*15......東京ビエンナーレ
東京の北東エリア(千代田区・中央区・文京区・台東区)を中心に、2年に1度開催。東京の街に深く入り込み、下町の地域住民とともに芸術祭を作り上げている。次回は2023年。https://tb2020.jp/

*16......岡山芸術交流
岡山城や後楽園周辺を歩いて回れる芸術祭。石川文化振興財団の石川康晴を総合プロデューサー、〈TARO NASU〉ギャラリーの那須太郎を総合ディレクターに、国内外の現代美術作品を展示。2016年から3年に1度開催。2022年は9月30日から11月27日まで。https://www.okayamaartsummit.jp/2022/

 

大事なのは、わからなくても自由に感じてみること。

前田:芸術祭にはいろいろありますが、アートの見方に正しさやお手本はないので、まずは行ってみて、アートを目の前にして自由に感じることですね。最近、写真を撮る目的の人も多いですが、写真を残すことでアート体験が残るというものでもないので……。

小林:むしろ撮ったことで見た気になってしまうこともありますよね。感じることに集中した方がいい。写真をモチベーションに芸術祭に来て、うっかりアートの面白さにハマってしまったら、それはそれでいいと思いますけど。

前田:とにかく足を運んで、自分の眼で見ることが何よりも大事ですよね。

小林:ある意味、作品はその場所の魅力を発見するきっかけとも言えます。例えば、普段は行かないお城の天守閣に展示されている作品を目的に行って、その場所の素敵さに気付かされることもありますし。

前田:芸術祭ではお城にアートが設置されることも多いですよね。天守閣の高さから見た街の景色に圧倒させられたり、アートが導いてくれたからこそ、出会うことのできた新しい魅力に気付くこともあります。アートって、見るもの、知るものではなく、体験だと思うんです。特に芸術祭は、その根源的な楽しみに気づかせてくれる。自分で作品までたどり着く過程から始まって、今自分はこういう心持ちだからこの作品はこう感じるのかとか。芸術祭では、これって作品!? それとももともと存在するもの⁈ というような、なんでもアートに見えてきてしまう面白さも魅力というか。

小林:自然のなかに置かれていたりするので、どこまでが作品でどこからがそうでないのか、考えるのも最高に面白いんですよね。わからなさをそのまま堪能するのも、芸術祭で作品に触れる魅力だと思います。

DOORS

前田エマ

モデル

モデル。東京造形大学を卒業。オーストリア ウィーン芸術アカデミーの留学経験を持ち、在学中から、モデル、エッセイ、写真、ペインティング、ラジオパーソナリティなど幅広く活動。アート、映画、本にまつわるエッセイを雑誌やWEBで寄稿している。

DOORS

小林沙友里

ライター・編集者

『ブルータス(BRUTUS)』『ギンザ(GINZA)』『美術手帖』『アエラ(AERA)』など様々な媒体で執筆。編集者としては『村上隆のスーパーフラット・コレクション』(Kaikai Kiki)の共同編集などを担当。アートやファッションなど、さまざまな事象を通して時代や社会の理を探求している。

volume 03

祭り、ふたたび

古代より、世界のあらゆる場所で行われてきた「祭り」。
豊穣の感謝や祈り、慰霊のための儀式。現代における芸術祭、演劇祭、音楽や食のフェスティバル、地域の伝統的な祭り。時代にあわせて形を変えながらも、人々が集い、歌い、踊り、着飾り、日常と非日常の境界を行き来する行為を連綿と続けてきた歴史の先に、私たちは今存在しています。
そんな祭りという存在には、人間の根源的な欲望を解放する力や、生きる上での困難を乗り越えてきた人々の願いや逞しさが含まれているとも言えるのかもしれません。
感染症のパンデミック以降、ふたたび祭りが戻ってくる兆しが見えはじめた2022年の夏。祭りとは一体なにか、アートの視点から紐解いてみたいと思います。

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